担当者のペースにのらないこと!

さて、私自身も銀行出身者ですから、投資信託勧誘というのは、何度も目の当たりに見てきています。そして客の立場としても何度か、投資信託の説明を受けたことがあります。そして、これらの経験からいえることは、「担当者のペースにのせられてはダメ」ということです。

さきほど、会話のテクニックについて少し紹介しましたが、契約後、冷静になって考えて後悔したという人は、たいていああした会話テクニックにのまれてしまった人たちです。もともと投資信託をそれほど積極的に考えていたわけでもなく、あるいはまだどの投資信託に投資するかも決めていなかったのに、ちょこっと話を聞くつもりが、いつの間にかすっかりペースにのせられて、あれよあれよという間にいわれるままの投資信託商品を契約してしまった…というパターンが結構多いのです。

とはいえ、私がこれまでこの目で見てきたかぎりでは、先ほど例にあげた「リスクなどの話にほとんど触れず、契約に持ち込もうとした某大手証券会社」の担当者を除き、全員がとりあえず法令そのものは守った上での説明をしています。つまり、違法な勧誘はしていません。

しかし違法でなくとも、ある程度内容についての印象を会話テクニックで左右できるというのは、先ほどのべたとおりです。ノルマを、目標を達成して、いい給料をもらいたい担当者は、自分の話をうんうんと聞いてくれるお客さんにたいして「本当にその人に向いている投資商品」なんて、なかなか一生懸命には考えてくれません。自分がすすめたい商品の売りこみ方については一生懸命考えますが。
…と、ここまで書くと「投資信託って販売会社や担当者がもうかるだけの商品じゃないの?」と思われるかもしれません。確かにそういう側面はあります。投資信託の販売があればあるほど、金融機関も担当者ももうかります。

しかし、私自身が、自分が客としての立場に立って考えたとき、投資信託は投資手段のひとつとしてけっして悪くない存在だ、と思っていることも事実です。
けっして、投資信託という商品が悪いんじゃないんです。ポンポンと丸め込まれて、本人はなんとなく分かったつもりだけど実はよく分かっていない、という状態のままで契約してしまうことが問題だというだけなんです。とはいえ、投資の知識がない初心者では、頭ではそんなことは理解していても、「じゃあ一方的に丸め込まれないようにするために、具体的にどうしたらいいのか」なんて分からない。…何かいい方法はないのでしょうか。

そこで、誰でも簡単にできる上に、意外に効果的なおすすめ手段が、「メモ」です。あくまで私のやり方ですが、メモの中央に水平に線を引いて、上下2段に分けるんですよ。デスクメモのようなミニサイズではなく、大きめのものを使うのがおすすめです。
これをどうするかというと、担当者が話すメリットについては、すべて上の段に書いていきます。そして下の段には元本や収益の保証がないこと、投資信託にかかるコストなどといったマイナス面を書いていくのです。
で、一通りの説明が終わったら、そのメモにじっくり目を通すんです。
マイナス面を下の段に書くことによって、最後にもう一度「こんなリスクがあるし、コストもこれだけかかるけど、いいの?」とメモが自分に問いかけてくれる形になります。最後に担当者がメリットを語って、それで締めくくられるよりも、ずっと冷静に検討・判断できるはずですよ。

投資信託は、運用そのものこそプロに任せますが、選択とその結果についてはすべて自己責任となる商品です。せっかく投資をするのなら、じゅうぶん内容を理解して納得した上で選びましょう。

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