売り手にとっても「おいしい」投資信託

さて、ここからは、銀行出身者である私の目から見た、「投資信託についての売り手側の考え」などを紹介していきたいと思います。

これまでに述べたとおり、今では銀行や郵便局などでも投資信託を扱うようになり、投資信託という存在は昔と比べてかなり身近なものになりました。
ところで、みなさんは不思議に思ったことがありませんか?最近では、郵便局でも銀行でも、預貯金より投資信託の宣伝に力が入っている、ということに。本業のはずである預貯金がまるでオマケ扱いになっているところさえあります。これはなぜでしょう?

ぶっちゃけた話をしますと、投資信託って、銀行や郵便局にとっても、自分のところの預貯金よりもはるかに「おいしい」商品だからなんですよ。まず契約時に結構な手数料収入をいただけますし、さらに、お客さんが投資信託を運用しているかぎり、販売会社である銀行や郵便局にも信託報酬が入ってくるわけです。これらから得られる利益はかなり大きく、預貯金の比ではありません。
おまけに投資信託は、利息の支払いを確約する預金と違って、もし運用に失敗しても、そのリスクをかぶるのは投資者。販売会社である銀行や郵便局が損をするということは絶対にありません。つまり、売り手側からすれば「ノーリスクでもうかる商品」なんです。投資者側にはリスクがあるのに、これって何だか不公平な気がしますけどね^^;

この投資信託によるもうけがどんなレベルか、ひとつ具体的な例をあげてみましょう。私が勤めていた銀行では、営業のみならず窓口にも売り上げ目標という名のノルマがあったんですが、投資信託を契約できた時のポイントは、定期預金の数十倍にもなるというものでした。地道に定期預金の契約を数十件・数百件重ねるよりも、投資信託を数件・数十件とれた方がウハウハ、評価も上がるのです。

なので担当者の本音としては、1000万円の定期預金をしてくれるお客さんより、100万の投資信託をしてくれるお客さんの方がありがたい、ということです^^;定期預金の満期を迎えた人のところに、投資信託の資料かかえてイソイソ出かけ、帰ってきてから「もー、定期の継続しかしてくれなかった」とこぼしていた失礼な担当者もいましたからね、実際に。

それに、そもそも預金については根強い人気がありますので、現状ではある程度は放っておいても、低金利にブツブツいいながらも、みなさんそれなりに預けてくれます。だから預貯金の資金集めにはそれほど困っていないところがほとんどなんです。こうした事情から、勧誘の優先順位が「預貯金<投資信託」となるのは、当然の結果ともいえるかもしれません。

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