買ってはいけない?投資信託

さて、ここでは「買ってはいけない」というよりも、「素人にはおすすめできない」投資信託の代表例をいくつかあげてみましょう。
まずは、「新規設定投資信託」。その名のとおり、新しく始まる投資信託です。新規でスタートするものですから、もちろん過去の運用実績なんてありませんので、判断基準とできるものがないのです。つまり、スタートしてみなければ何も分からない投資信託といえます。

次は、「派生商品型投資信託(デリバティブ型投資信託)」。もっとも代表的なものに「ダブルブル」というのがあるんですが、これがクセモノなのです。ダブルブルというのは、日経平均株価やTOPIX(東京株式市場)における価格変動の、「倍」の動きをするよう設定された投資信託です。

たとえば日経平均株価に連動させたダブルブルのケースを見てみましょう。基準価額10000円、日経平均株価も10000円の状態でスタートした場合(分かりやすいように極端な日経平均株価を書いていますがご了承ください)、日経平均が10%上がって11000円になれば、ダブルブルは20%上がって12000円になるということです。さらにこの後上昇を続ければ、そのリターンはとても大きなものとなります。
ところが、逆にも同じことがいえるんですよ。下がり方も半端じゃないということです。日経平均株価が10%ダウンして9000円になれば、ダブルブルは20%ダウンで8000円。しかもですよ。ここから日経平均が12%上がって10350円でプラスに転じた場合、ダブルブルは24%アップなんですが、モトが低い(8000円)ので、24%アップでもまだ9920円にしかなりません。10000円には戻らないのです。リスクとリターンの振り子の幅が大きすぎるので、やはり初心者にはおすすめできません。

そして最後に、「テーマ型投資信託」。これは、一言でいえば「最近流行のモノ、勢いのあるモノに投資する」ということ。投資で流行や勢いに乗って収益を狙うわけです。しかしこれも多くは流行りすたりの激しいものですから、一歩でもタイミングが遅れると損をすることも少なくありません。
たとえばITブームのときはIT関連企業の株もドーンと軒並み上昇し、こうしたところに投資するテーマ型投資信託が多く売り出されましたが、その後ITバブルが崩壊したことで大コケしたものもたくさんあります。
投資で流行に乗るには、世間に周知がいきわたってからでは遅い、と考えていいでしょう。世間に広く周知された時点ですでに、ピークかもしくはそこから少し下降気味、ということが多いのです。よほど流行などを先取りできる人でないと、これはおすすめしません。

いかがでしょうか。新規設定投資信託・派生商品型投資信託・テーマ型投資信託、これらはいずれも「うまくいけば」高いリターンを得られることもありますが、リスク面もかなり大きい商品群といえます。あなたが投資信託に慣れてきて、内容やしくみについてもよく理解できるようになったうえで、これらの商品を選択するのは自由です。しかし、私個人としては、これらは「投資信託のスタートライン」としては、けっしておすすめできるものではないと思っています。

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